注文住宅で、お年寄りが一番こだわるのがお風呂です。
体力の低下したお年寄りには手すりが必須だったり、介護を考えた浴室である必要があったり、様々な工夫が必要だからです。
また、広さも重要です。
新築住宅のお風呂の間取りと広さ
間取りの中で、お風呂の位置は角にとる事が多いですが、これは3方向を壁で囲む必要が有る為、どうしても使い勝手と導線を考えると、角にとる間取りが効率的な為です。
建築坪数の大きい家なら構わないのですが、普通の30坪、40坪の家であれば、なかなか角以外にお風呂、というわけにはいきません。
そして、ほとんどの場合は、リビングや玄関など、明るさを求めたい部屋に日当たりの良い方角を取られる為、どうしても一番くらい場所になりがち。
そこで窓を大きめに取る、などの方法を昔はとっていましたが、現在ではせいぜい小さい窓があるか、窓無しのお風呂の家も増えています。
それは、お風呂に入るのが夜で窓の必要性が無い事や、窓あたりに汚れやカビが発生しやすく、むしろデメリットが大きい事が理由です。
採光性や間取りの都合を理由に2階にお風呂を設置する間取りもあるには有りますが、防水性、水はね音の響き、重量から考えると、あまりメリットの有る考えではないと言えます。
現在ではユニットバス(注:ユニットバスとは、小さなアパートに有るようなお風呂とトイレのセットのみを差すのではなく、本来は全て一体化したユニットのお風呂の事です)が一般的です。なぜ昔の様にタイルなどの造作風呂が少なくなったかと言いますと、断熱・気密の工事が非常に厳格に求められ、かつ難しいからです。
そこで躯体に乗せる形で工業製品のユニットバスを採用する住宅が爆発的に増えました。
昔ながらのタイルのお風呂などは寒いしカビますからね。
ユニットバスの広さのサイズは1616か1620が一般的な大きさの種類です。
1616タイプ -TOTO-
もし建物の広さと予算に余裕があるのなら、1624サイズなども非常に高級で魅力的な商品です。
ただ、やはり必要最小限であ
れば、1616(工法によっては1717)サイズ、一坪サイズが一般的です。
1616サイズといえども、賃貸マンションでは超高級な物件でなければ採用していませんし、都心では贅沢なサイズと言えるでしょう。
お風呂のメーカーやオプションの選び方
1616タイプ -タカラ-
タカラやTOTOなどの人気メーカーを選べば間違いはありませんし、他の場所と違い、防水工事などの経験と研修を十分に積んだ作業員の方が施工するので、単純に好みで選んで問題ありませんが、メーカーや商品によって、断熱性能に違いがあるのは、覚えておきましょう。
同じメーカーでも、地域が少し違えば断熱性が変わる場合もあります。
選べるオプションは、およそ以下の通り
- 浴槽の形(全身浴タイプ・半身浴タイプ・ワイドタイプなど)
- 床面・壁の質感と色
- カウンターの種類・あり無し
- シャワーヘッドやスライドバー・水栓など
- 鏡や収納棚の種類と有無
- ドアの種類
- 換気扇や乾燥機
- 照明
注意点としては、浴槽は半身浴タイプの通常幅が一番水道代と電気(ガス)代が浮きます。
また、収納は必ず多めにした方が後悔しません。絶対に収納したい物が増えてくるので、棚なし、というのは止めた方がいいです。
シャワーヘッドを取り付けるスライダーバーは、出来れば手すりにも使える強度の物だと、便利で安心です。
将来、介護などの必要がある場合は引き戸が良いのですが、汚れがレールに溜まりやすいのが少し手間です。
鏡なしを選ぶ方もいますが、鏡がないと困るケースは必ず出てくるので、これは後悔しないためにもつけておきましょう。小さいもので構いません。
後悔・失敗したくないのなら、収納は大目、色は明るめ!です。
つまり、普通のお風呂ですね。
あとは金額・費用など、しっかり見積もりを取ったうえで、自分好みのお風呂を作って下さい。