エイジングを楽しむ住宅を建てる

時間と共に味が出る、そんなアンティーク住宅の建て方・育て方

雨戸のない家と台風の飛来物

台風19号が迫っています。

 

昔から日本の家では、台風が近づくと雨戸を閉めていました。

毎晩閉めている方もいましたね。

 

代替の家屋には雨戸が付いていたものですが、実は今、日本の新築住宅には雨戸が付いていない家ばかりなのです。

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それは何故か?

雨戸を付ける人の設置理由は

  • 台風などで飛来物から窓を守れる
  • 防寒効果を上げられる
  • プライバシーの向上

などを上げますが、実はこれら、すべて殆ど意味がないのです。

 

台風などの飛来物からの防御性ですが、昔の木でできた雨戸ならともかく、今の住宅に付けられるようなアルミの雨戸では、窓が割れるような飛来物だと簡単に突き抜けてしまいます。

また、現在の窓はその代わりに飛散防止加工がなされている物がほとんどなので、飛来物があたってもひどく割れる事はまずありません。

 

防寒効果、断熱効果を上げて暑い、寒いを軽減する、という考えも、無理があります。

アルミ製ですから、熱伝導率が極めて高く、むしろ寒い、熱いを助長する可能性も。

それに気づいて、開けっ放しにしている家庭も多いです。

 

そしてプライバシー性・防犯性を狙って取り付けて、留守時に閉める人もいらっしゃいますが、いつ閉めるかを見ているだけでどの時間が留守かどうかが人目で分かる為、むしろ空き巣などの被害に遭いやすい、とも言われています。

とにかく雨戸とは、木戸の雨戸の頃からの流れで付くようになり、窓ガラスが脆かった頃には防災の面で効果が有りましたが、現代ではオシャレでないし、風でいちいちうるさいし、実質的にはいらないと言えると思います。