エイジングを楽しむ住宅を建てる

時間と共に味が出る、そんなアンティーク住宅の建て方・育て方

失敗しない、後悔しない新築の照明計画の建て方

全てが自分で決められる注文住宅では、最も悩ましい選択の一つが、照明計画です。

照明の打ち合わせの段になって、初めて選び方が全く分からない事に気づくもの。

一番簡単なのは、営業に丸投げしてしまう事なのですが、ちょっと待ってください。

一つお話しておきたいのが、営業も、設計も、現場監督も、住宅メーカー・工務店のほとんどの人が、照明デザインには疎いのです。

 

f:id:ultratrail:20191004055652p:plain

パナソニックの照明デザイン

 

照明デザインとはさほど難しくない分野なのですが、分厚い本を一冊、2冊は読まないと、理解が進みませんし、施主もそこにこだわる人は少なく、もしこだわってもデザイナーに丸投げするので、我々一般庶民としては、照明に拘わった家を建てるには、自分で考えるしかありません。

 

また、照明は同じ値段でも選び方、使い方一つで、全く違うオシャレな空間を作る事が出来ます。

是非拘って進めて頂きたいのが、照明選びです。

 

照明計画の進め方

まず、予算と費用ですが、よく言われるのが「1坪1万円」です。

30坪の家なら30万円を上限に考えると良いでしょう。

恐らくは20万円を少し超えるていどで納める人が多いです。

 

次に配置。照明は円形、楕円形に照らす物がほとんどですが、この照射範囲が少し重なる程度に離してしていくのが、住宅照明ではオススメです。

照射の拡散角度は照明ごとに多彩に用意されているので、計算しながら考えると面白い空間になると思います。

 

住宅メーカーに任せると、ダウンライトは近づけすぎ、拡散タイプを選びすぎ、多すぎ。

すべてホワイト色、という、まるでオフィスみたいな空間になってしまいます。

廊下などのダウンライトは少し減らし、位置を少し離し、照射範囲を離してやると、格段にオシャレな空間に仕上がります。

 

また、絵や花など、照らす場所が決まっているのなら、スポットライトがオススメ

f:id:ultratrail:20191004055425p:plain

 

とくに玄関など、ダウンライトと合わせて照射場所変更可なスポットライトを設置しておくと、かなり素敵な空間に仕上がります。

そしてウォールウォッシャーと言われる壁を照らすライトや、ダウンライトでも壁に少し近づけるだけで、間接照明となり優しく、温かい雰囲気になります。

f:id:ultratrail:20191004055300p:plain
 

コストダウンの方法と考え方

コストダウンするには、住宅メーカーの提示した照明メーカーのランクを下げるのが一番です。

今最もコストパフォーマンスの高いのは、恐らくコイズミでしょう。

機能性照明はコイズミで全く問題ありませんし、遜色ありません。

多少、シャンデリアなどの種類に劣るかな、という程度です。

また、全てを施主支給にするのは嫌がられますし、特にダウンライト系はむしろ高くなったりします。しかし、シーリングライトは施主支給でも問題なくやってもらえますし、家電量販店などで安く購入もできます。

2階のお客様の誰も来ない部屋・居室は全てシーリングライトにして、家電量販店などで買えば、かなりお得です。

住宅メーカー・工務店も、定価の4~6割で購入出来るのが相場ですが、それよりもやはり安いのが家電量販店です。

 

場所ごとの注意点と決め方

外玄関・外構

センサーライトが普通です。また、近隣への配慮も考え、明るすぎないものチョイス。

壁面が漆喰やタイルなどの立体感のある外壁なら、ウォールウォッシャーを下から照らすのもオシャレです。

 

内玄関

前述の通り、スポットライトを使って、飾りをライトアップすると格段にオシャレになります。

また、洋風の家ならウォールライトにするのもオシャレ。値段もさほどあがりません。

 

リビング

リビングは調光対応のシーリングライトにすると、気分に合わせて明るさを替えられるのでオススメ。

また、シャンデリアを付けると非常に豪華な印象になるので、恥ずかしがらずにチャレンジして欲しいです。

リビングはメイン以外にもウォールウォッシャー、スポットライト、照射範囲狭めのダウンライトなどを使って、様々な色が重なる様に演出すると素敵です。

 

ダイニング

低めの位置から照らす天井照明が一番です。

それだけでテーブルがオシャレに見えますし、料理もおいしく感じます。

色の温度は暖色系でもこだわりの空間を演出出来て良いですが、料理がおいしく見えるのなら、断然明るめのホワイト色です。

 

キッチン

キッチンは出来れば蛍光灯をオススメしたいです。

やはり手元がしっかりと見えますし、影が出来にくいのが大型の蛍光灯のメリット。

作業する場所ですから、横長の蛍光灯か、多数ホワイトのLEDダウンライト、というのが実用性が高いでしょう。

 

お風呂場・トイレ・洗面所

お風呂場とトイレはリラックスしたい場所なので、温かい、暗めのダウンライトで構いません。

現在、洗面台メーカーの洗面台には顔を照らすライトが付いているので、洗面所も温かい、すこし暗めの色で構いません。

 

居室・寝室

子供部屋は子供が勉強する場所になるので、明るめのシーリングライトが良いでしょう。夫婦の寝室も同様で、やはりここはコストパフォーマンスを考えて安めのシーリングライトで良いと思います。

必要であれば、それ以外にフロアライトなどの買い足せばよいのです。

 

廊下

廊下は照射範囲狭めを選ぶのがオシャレにするコツ。ダウンライトがオススメです。

また、夜中にわざわざ電気を付けなくても良いように、足元灯をつけると非常に便利ですし、LEDの物ならランニングコストもほとんどかかりません。オススメです。